高血圧について

高血圧とは?

高血圧とは?

高血圧は日本の成人にとって身近な病気であり、国民の3人に1人がかかっていると言われています。初期には自覚症状が少なく、放置されることが多いですが、放置すると脳や心臓、腎臓、眼、全身の血管に障害が生じやすく、脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患の発症率や死亡率が上昇する危険な病気です。

高血圧の原因は?

高血圧症の一番の原因は塩分のとりすぎです。高血圧には本態性高血圧と二次性高血圧の2種類があり、日本人の多くは本態性高血圧です。本態性高血圧は、遺伝的な要因と悪い生活習慣が組み合わさって発症しやすく、肥満やアルコール、運動不足などが原因となります。二次性高血圧は、腎臓病や内分泌系の病気、薬剤の影響などの病気によって引き起こされます。

高血圧の症状は?

高血圧の症状は?

高血圧症そのものの多くは無症状です。あまりに血圧が高い場合は頭痛や倦怠感を感じることがありますが、ほとんど自覚症状がないといわれています。高血圧症で最も気にすべきはそれに付随する動脈硬化、脳血管疾患、心疾患、腎疾患などの合併症です。

高血圧の基準値は?

高血圧症とは、血圧が常に高い状態をいいます。繰り返し測った血圧が正常値より高い状態です。収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg以上、または拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上の場合、高血圧症と診断します。血圧が125/75mmHgを超える場合は、早めに医療機関を受診することが望ましいです。

高血圧の基準値は?

高血圧の基準値はWHO/ISHや米国高血圧合同委員会によって示されており、日本では日本高血圧学会による「高血圧治療ガイドライン2019」が基準となっています。

高血圧を放置すると?

高血圧が放置されると、血管内壁が傷つき、動脈硬化が進行し、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などの重篤な疾患を引き起こす危険性が高まります。最悪の場合は、命にかかわることもあり、脳卒中や心筋梗塞で死亡する患者様の約5割が高血圧症であるというデータもあります。無症状であることが特徴ですが、症状がなくても定期的に検査を受け、早期発見・早期治療を心掛けることが大切です。

高血圧の治療は?

高血圧の治療は?

高血圧の治療の目的は、高血圧による臓器障害の進行を予防することです。高血圧の治療には、生活習慣の修正や降圧薬による治療が含まれます。治療計画は個々の状況に応じて決定され、血圧目標を設定し、徐々に血圧を下げていくことが大切です。高血圧は放置せずに、適切な治療や生活習慣の改善を行うことが健康維持に重要です。全身状態や血圧値、その他の病気の有無によって医師が薬を選択するので、自己判断で中断することなく、定期的に通院しましょう。