Choosing Wisely、とは、米国内科試験委員会(ABIM)が推進している、患者と医療従事者(特に医師)がしっかりとした関係を築き健全な医療を保つようにする運動です。その中で、今までに、550項目にのぼる無駄な医療行為を紹介しているのです。

当院が行っている下肢静脈瘤診療においては、「クモの巣状静脈瘤についての診療における下肢静脈エコー検査」を、無駄なものとしています。理由は、エコーでは主に皮下の伏在静脈の逆流や拡大、血栓の有無を調べるのですが、たとえ、こういう異常があってそれを治す手術(血管内焼灼術が主流)を行っても、クモの巣状静脈瘤は治らない、というものです。その通りです。ただ、主訴がクモの巣状静脈瘤ならその通りなのですが、主訴が脚のむくみやだるさなど他のことなら、焼灼術は妥当な治療となります。

また、クモの巣状静脈瘤だけが悩みで、もしエコーをして伏在静脈の逆流や拡大が見つかり血管内焼灼術を受けた場合の弊害について、

直接的な弊害はありませんが、将来もし冠動脈バイパス術や下肢閉塞性動脈硬化症でバイパス手術を受けることがある際には、グラフト材料がひとつ減ることになることに警鐘を鳴らしています。

私は、従来、特に下肢静脈瘤診療においては、やり過ぎはよくないと主張していますが、こういった海外での知見も踏まえ、更に当院の診療体制をより良いものにしていきたいと思っています。

今後ともよろしくお願い致します。

千葉静脈瘤クリニック